August 28, 2011

  • 恋煩い

    恋患い。
    私は今、恋患い。
    なのに本棚にはそれを現してくれる本がない。
    私の本棚は、男性が描いた本ばかり。この世界では、このぐちゃっとべちょっとした煩いは見向きもされない。
    まるで存在しないかのごとく話にも挙がらない。
    男の主人公達は、恋に患ったりしない。患っているような素振りはただの迷い。あんなのは患いでもなんでもない。違う事象。

    このぐちゃっとべちょっとした煩い。
    こんなのは女っぽくてそのままごっそり切り削いでしまいたい。
    こんなものはどこにもいかない。こんなものがあるからバカにされたり疎まれたりする。こんなものが生成されてしまうから。